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日刊知的ぐうたら生活

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月別アーカイブ  【 2004年11月 】 

主人公はダメ男

アポロ13号に、部屋でゴルフの練習をして、物を壊したり、タバコの灰を散らかしたりするなと、口をすっぱくして注意したのだが、今見てみたら、PCのふたに焼け焦げがついていた。さっき、言ったばかりじゃないの!って感じで、マジで頭にきた。子どもより始末が悪い。どうするべきよ?このゴルフキチガイジジイは!

部屋の中で(しかも狭い!)、ゴルフのクラブを振り回すなど、言語道断な行いだ ということが、大人のくせに全くわかっていない。物を壊したり、あちこち変な方向にボールがいくってことは、下手ってことじゃないの?そんなに家の中でやりたければ、ゴルフ練習場が入るような、大きな家でも建ててくれ!って感じ。

そろそろ機嫌が悪くなる時期なので、何でも頭に来る。今読んでいる Toby Litt の 『Corpsing』 も、冒頭からむかついている。主人公が半端でなく嫌な男なのだ。「今でも惚れている」という別れた彼女が目の前で撃たれたというのに、それを見ながら拳銃の仕組みや銃弾が人体に入っていく過程を説明して、何になるのかと。

それはそれで、嫌なら飛ばして読めばいいのだが、自分も撃たれて昏睡状態が続き、目が覚めて彼女が死んだことを知らされ、初めて口にした言葉が、「彼女は何分くらい生きていたのか?」とか、「僕に何か言ってなかったか」とか・・・。

普通、死んだと知らされたら、悲しみでショック状態になるんじゃないのか?それも「今でも惚れている」彼女なんだから。なのに、平気の平左で真っ先にそんなことを尋ねるなんて、彼女は死んでも死にきれないだろう。しかも、そんな男に自分の全財産を遺してやったなんて!成仏できないぞ!

あーあ、こいつも自分のことしか考えない、自分勝手な男なのかと思ったが、原文だけでは勘違いしているかもしれないので、翻訳 『リリーからの最後の電話』 にあたってみたところ、訳者のあとがきにも、この主人公はダメ男であるとはっきり書かれていた。ハニフ・クレイシの 『ぼくは静かに揺れ動く』 とか、ベルンハルト・シュリンクの 『朗読者』 の主人公などを思い出して、やな気持ちになった。

世の中強い男ばかりじゃないし、優柔不断だったり、はっきりしなかったり(優柔不断と一緒か)、礼儀知らずだったり、弱音ばかり吐いているという男のほうが多いとは思うけど、実際の社会では我慢できても、愉しみで読んでいる小説の中でまで我慢する必要はないだろう。好き嫌いで判断してもいいと思う。

だったらさっさとやめればいいのだが、ミステリでこんな男が出てくるのも結構珍しいし、とりあえず撃った犯人くらいは知りたいというので、本筋には関係のないところは読み飛ばしながら、早いところ終わらせようと思っている。

しかしこの本、イギリスでの評判は良かったのだが、こうした評判てのは全くあてにはならないんだなあ。日本では、村上春樹を誰も批判できないなどというのも、評判があてにならないひとつの見本のようなものだろう。

そういえば、村上春樹がグレイス・ペイリーの2冊目をやっと訳したようだけど、私は1冊目で懲りているので、読まない。グレイス・ペイリーは原書も難しいと思うが、村上春樹の訳で読んでも、理解できないのは一緒だから。
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【 2004/11/15/23/00/57 (Mon) 】 読書と日常 | TB(0) | CM(0)