マキャモンの『スティンガー』を読み終える。かなり気持ちの悪い宇宙人の描写もあったが、最後はすがすがしく終わっている。映画の「インディペンデンス・デイ」を思わせる、自己犠牲の精神に涙するって感じだが、内容説明にあるように、「怖くて面白くてハラハラドキドキさせて、カッコよく泣かせる」というのがぴったり。巻末の解説には、こう書いてあった。
「マキャモンは、人間のうちなる善を信じている。「<悪い人>っていうのは、たんに救いの手立てが見つからないだけなんだ。たぶんこんな考え方はナイーブなんだろうけど、でもロマンティックじゃないか、そう思いたいね」とは彼の弁」
マキャモンって、やっぱりいい人なんだ!ちなみに、リックとコディは引き分け。どちらも立派な男になるだろうなと予感させて、幕が閉じる。反面、こういう何かを「命がけで守る」男ってなかなかいないよね、とため息も出る。たとえ些細なことでも、目の前で尻尾まかれた日には、その人のことは死ぬまで尊敬できない。むしろ人間として軽蔑する。
でも、本はとにかく面白かった。マキャモンは「おあずけ」のつもりだったけど、こうなったら読みたいだけ読んじゃおう!なんて。。。(^^;
ところで、ショーン・ビーン(映画「ロード・オブ・ザ・リング」のボロミア役)が朗読しているオーディオブック『King Arthur and the Knights of the Round Table』を買ってみた。以前からどうしようかと迷っていたのだが、「LOTR」のDVDの特典映像を観ていて、なかなかいい声だなと思ったため、思い切って購入。中身も「アーサー王と円卓の騎士」の話だし、ボロミアの朗読も素敵。
ヴィゴ・モーテンセンの朗読なんてのも聴いてみたいけど、ヴィゴの声は鼻にかかった声だし、特徴がありすぎて朗読には向かないかも。ショーン・ビーンの声は、すっきりしていて聞きやすい。個人的には、たとえ朗読向きじゃなくても、ヴィゴに耳元で囁いて欲しいけど。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『スティンガー〈下〉』 /白石 朗 (翻訳)
文庫: 469 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594006973 ; 下 巻 (1991/03)
内容(「BOOK」データベースより) 地球に不時着した逃亡者"ダウフィン"の引き渡しを迫る"スティンガー"は町の人間を一人ずつ殺しはじめる。日ごろ抗争をつづける白人系とメキシコ系、二つの不良少年グループは"スティンガー"に敢然と立ち向かうが―。異星生物の弱点とはなにか?人間たちと"ダウフィン"に勝ち目はあるのか?まるでハリウッド映画の面白さをすべて詰め込んだような、究極のホラー&サスペンス。「怖くて面白くてハラハラドキドキさせて、カッコよく泣かせる」モダンホラーの最新傑作がやってきた。
※画像は原書
『Stinger』 /Robert McCammon
◆Amazon
『The Fellowship of the Ring (Lord of the Rings (Paperback))』 /J. R. R. Tolkien (著) ¥877
マスマーケット: 458 p ; 出版社: Ballantine Books (Mm) ; ISBN: 0345339703 ; Reissue 版 (2001/10)
『指輪物語 (10) 新版 追補編』 評論社文庫 /J.R.R.トールキン (著), 瀬田 貞二, 田中 明子 ¥945
文庫: 426 p ; サイズ(cm): 15
出版社: 評論社 ; ISBN: 4566023737 ; 新版 版 10 巻 (2003/12)
出版社/著者からの内容紹介 壮大な『指輪物語』の世界を、より深く知り、より広く楽しむためにー。本編では描かれなかった事実や、指輪の仲間たちのその後、アラゴルンの先祖たちの物語、『指輪物語』以前の歴史に関する記述、その年表などを収録。巻末に〈固有名詞便覧〉を掲載。
●CD(Audio Book)
『King Arthur and the Knights of the Round Table (Classic Literature With Classical Music. Junior Classics)』 /Benedict Flynn (著), Sean Bean (朗読) ¥1490
CD: 出版社: Naxos Audio Books ; ISBN: 9626341386 ; Unabridged 版 (1997/07/01)
※「アーサー王と円卓の騎士」を、俳優ショーン・ビーン(映画「ロード・オブ・ザ・リング」のボロミア)が朗読
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