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日刊知的ぐうたら生活

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月別アーカイブ  【 2006年01月 】 

『城塞(ザ・キープ)』読了

今日もまた、図書館に予約の本を取りに行ってきた。リチャード・フラナガンの『グールド魚類画帖』がやっと来たのだ。「『白鯨』の魚版」と言われても、『白鯨』を読んでいないので(映画は観たが)、よくわからないのだが、「奇怪な夢想と、驚きに満ちた世界」というのに惹かれた。

それと、ヘレン・フィールディングの『オリヴィア・ジュールズ―彼女のたくましすぎる想像力』は、この表紙なに?という感じ。『ブリジット・ジョーンズの日記』 を書いたフィールディングの作品でなければ、絶対に手に取らないだろうなと。

これの原書の 『Olivia Joules Overactive Imagination』 の表紙は結構良かったのに、日本語版になると、なんでこうなるかな?

紀伊国屋のバーゲンにハードカバーが出ていた時に、PBになるまで待とうと思って我慢したのだが、気が付いたら翻訳が出ていたので借りてしまったけれど、この表紙では、全然違うイメージに惑わされそうでとても嫌。このスタイル、どう見ても一昔前の歌舞伎町のホステスにしか見えない。

さて、F.P.ウィルスンの『城塞』を読み終えた。だいたい下巻は一気にいくのだが、これもその例に漏れず。内容はホラーのはずなんだけど、だんだん「剣と魔法のファンタジー」みたいになってきて、最後は結局ロマンス?え?という感じだった。それはそれで、それなりに面白かったけど。(^^;

で、問題の吸血鬼だが、ブラド・ツェペシュのお友だちではなく、今の人類以前の古の時代から生きている悪(混沌)の存在で、ブラドをたぶらかして、串刺しの刑とかをやらせていたという話。なーんだ!

ここに出てくる吸血鬼というのは、もちろん人間の血も吸うのだが、それよりも、人間の悪の心や精神、恐怖や憎悪などを主として栄養分としているらしい。そういったものは実体として見えないので、昔の人たちは、血を吸われるということのみを伝説として残してきたというわけだ。

ちなみに、ブラドのお父さんがブラド・ドラキュル(竜王)と呼ばれ、その息子のブラドが、ブラド・ドラキュラ(竜の息子)と呼ばれた。その彼が「串刺しの刑」を好んで使ったので、「ドラキュラ=吸血鬼」となったらしい。ツェペシュ(テペシ)は、「串刺し」という意味のあだ名。

これをやっつけるのが、その吸血鬼と同じ時代から何千年も宿敵としていき続けてきたグレーケンという善の存在。当の吸血鬼を倒せるのは、グレーケンよりもはるか昔に作られた、ルーン文字の剣のみ。グレーケンはその使い手として、何千年の時を生きてきたのだ。いわば、時代を超えたヴァン・ヘルシングといったところか?

というわけで、このあたりから、にわかにファンタジーめいてくる。善と悪、魔法の剣、人類よりも昔に栄えた別の古代文明・・・。個人的には全然嫌いじゃないし、ナチス相手の人道無比な話より、こっちのほうがいいと思うくらい。逆に言えば、こういう展開で良かったとさえ思う。

最後には、吸血鬼と一騎打ちをして勝ったグレーケンと、ユダヤ人の娘の恋愛が実るところで終わるのだが、いろいろ疑問は残るものの、まあ良かったんじゃないかと。(^^;


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『城塞(ザ・キープ) (下)』/F・ポール・ウィルソン (著), 広瀬 順弘
文庫: 310 p ; サイズ(cm): 15
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4042592023 ; 下 巻 (1984/07)
カバーより
最初の兵士の死から一週間あまり。ナチスが拉致したユダヤ人学者クーザとその娘、マグダの力によって、城塞の謎は徐々に解明されつつあった。二人は一夜、不思議なものを見たのだ。それこそまさしく、この城塞の主にちがいなかった。だがその姿はあまりにおぞましかった・・・。そして今、グレンと名乗る、正体不明の男が現れた。城塞について詳細な知識を持つこの男は何者なのか?男に次第に惹かれはじめたマグダは、ある日、男の部屋で不思議な物を見た。だがそれが、城塞の秘密を解く重要な鍵であることは知る由もなかった・・・。吸血鬼伝説が息づくルーマニアの古城を舞台に、斬新な手法で描く恐怖小説の傑作。

※画像は原書 『The Keep』


◆図書館貸し出し(→1/21)

『グールド魚類画帖』/リチャード・フラナガン (著), 渡辺 佐智江 (翻訳)
単行本: 414 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560027234 ; (2005/06/25)
出版社からのコメント
時代は19世紀、本書の主人公「ウィリアム・ビューロウ・グールド」はイギリスの救貧院で育ち、アメリカに渡って画家オーデュボンから絵を学ぶ。しかし偽造などの罪で、英植民地タスマニアのサラ島に流刑となる。

科学者として認められたい島の外科医ランプリエールは、グールドの画才に目をつけ、生物調査として、彼に魚類画を描かせる。ある日、外科医は無惨な死を遂げる。

グールドは殺害の罪に問われ、海水が満ちてくる残虐な獄に繋がれる。絞首刑の日を待つグールド……その衝撃的な最期とは?

歴史、伝記、メタフィクション、マジックリアリズム、ポストコロニアルなどの趣向を凝らした、変幻自在の万華鏡。奇怪な夢想と、驚きに満ちた世界が展開される。

「大傑作」(『タイムズ』)、「『白鯨』の魚版」(『ニューヨーク・タイムズ』)、と世界で絶賛され、今年度、「最高」の呼び声も高い、タスマニアの気鋭による力作長編。4色魚類画12点収録。


『オリヴィア・ジュールズ―彼女のたくましすぎる想像力』/ヘレン・フィールディング (著), Helen Fielding (原著), 池田 真紀子 (翻訳)
単行本: 457 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: ソニーマガジンズ ; ISBN: 4789725243 ; (2005/04)
出版社 / 著者からの内容紹介
『ブリジット・ジョーンズの日記』ヘレン・フィールディング最新作。世界中が待っていた次なる主人公!オリヴィア・ジュールズ─職業、フリーランスの記者、好きなものはプラダとD&Gとティファニー。きれいに整えられたホテルのベッドもハンサムな男性も大好きだが、硬派なジャーナリストを目指している。オリヴィア流<生きるためのルール>その1はパニックに陥らないこと。しかし、たくましすぎる想像力のせいで、つぎからつぎへと事件に巻き込まれ……。マイアミからアラビアの砂漠まで、オリヴィアの暴走はとまらない!


『魔の都の二剣士 <ファファード&グレイ・マウザー1>』/フリッツ・ライバー (著), 浅倉 久志 (翻訳)
文庫: 321 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 東京創元社 ; ISBN: 4488625088 ; 定訳版 版 1 巻 (2004/10/28)
カバーより
北国生まれの大男ファファードと南国生まれの小男グレイ・マウザー。本巻ではこの二人の英雄が、名高い古の首都ランクマーで運命的に出会い、まんまと<海賊結社>の上前をあねたものの妖術によって互いに愛する者を喪い、復讐に燃えて大殺陣を繰り広げる顛末までが語られている。もっとも優れたヒロイック・ファンタジーの連作にしてヒューゴー・ネビュラ両賞を受賞したシリーズ開幕編!
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【 2006/01/07/23/59/21 (Sat) 】 読書と日常 | TB(0) | CM(0)