F・ポール・ウィルスンの<ナイトワールド・サイクル>シリーズ『闇の報復』(上・下)を読み終えたが、まだ終わらない。さらにこの後の『ナイトワールド』へと続いていく。
そこには「始末屋ジャック」も登場する。そうして「ナイトワールド」はとりあえず終了するのだが、これからは「始末屋ジャックのナイトワールド」みたいな感じになっていくのだろう。
ここで中断してグレアム・グリーンに行くのは後ろ髪を引かれるような感じだし、おそらくグリーンのほうにも身が入らないのでは?と思うのだが、ここはいっておかないと、また図書館の返却日が来てしまうし・・・でも、でも、続きが読みたい。
それにしても、こんな終わり方は酷だと思う。いや、終わっていないのだから「終わり方」というのもおかしいが、今でこそ全部手元にあるから続きが読みたければどんどん読めるが、出版された時に読んだ人たちは、次が出版されるまで、ひどくもどかしい思いをしたに違いない。
サイコもののホラーは嫌いだが、こういうゾンビだとか化け物だとか宇宙人だとかのホラーは楽しい。描写はあまり楽しいとは言えないけれど、これはどうせ嘘なのだからと思える。サイコものは、嘘とばかりも言えないところが嫌なのだ。そういう危ない人間が、実際にもいるから。
そういえば、『闇の報復』のあとがきにも、マキャモンに似ている部分があるとあった(キングやクーンツにも似ているのだが)。やっぱりそうなのか、と思った次第。この話でどこが似ているのかというと、主人公が神父であるところが、マキャモンの『ブルーワールド』を思わせるところではないかと。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『闇の報復(下)』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 仁科 一志 (翻訳)
文庫: 338 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594019250 ; 下 巻 (1996/03)
内容(「BOOK」データベースより)リスルを悪の世界に引き込んだ青年レイフは、かつてビルの教え子ダニーを惨殺した謎の女サラと瓜二つだった。それに気づいたビルは、レイフにサラとの関係を問いただす。だがレイフは冷笑を浮かべながら、一つの驚くべき事実を明かした。ビルが五年前に自らの手で埋葬したはずのダニーは、実はまだ生きているというのだ。―復活を遂げた『ザ・キープ』の悪の化身ラサロムと、『リボーン』のライアン神父との終わりなき闘いを描き、傑作『ナイトワールド』へと続くファン待望のホラー巨編、ついに登場。
※画像は原書
『Reprisal』
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