先日から<デルフィニア戦記>シリーズを書いた茅田砂胡の<スカーレット・ウィザード>シリーズを読んでいるが、これは<デルフィニア>の続きかと思っていたら、全然違うSFものだった。
この人の書く小説のヒロインは、みな強い(半端じゃなく!)女性ばかり。言葉遣いも男そのもの。今回もその例に漏れず、主人公ジャズミンは相当ハードな女性。でも、<デルフィニア>では屈強な男性が主人公であって、そのそばにいたヒロインが強かったので(異世界から来ているし)、基本的にはやはり男は強いというイメージが残るのだが、こちらはジャスミンの夫になるケリーは屈強だが、それ以外は情けない。だから、ジャスミンの強さが異常に強調される。
強くてカッコいい女性は好きだが、この<スカーレット・ウィザード>に関しては、ちょっと引く。身長191センチという肉体的な特徴もそうだが、とにかく規格はずれで強すぎる。性格はいいが、かわいらしい部分が全然ないのも人間としては魅力に欠ける。やっぱり、個人的には<デルフィニア戦記>のほうが好き。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『スカーレット・ウィザード(2)』/茅田 砂胡 (著)
単行本(ソフトカバー): 222ページ
出版社: 中央公論新社 (1999/11)
ASIN: 412500627X
出版社/著者からの内容紹介行方不明の探査宇宙船の捜索にジャスミンがクインビーで飛び出した。ところが、そのクインビーが暴走! 誰もが打つ手なしと思われた絶望 的状況に、ケリーはひとり不敵に笑う。