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日刊知的ぐうたら生活

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よしもとばなな

ウィスキーを買ったら、また本がおまけについてきた。前回は乃南アサの本だったが、今回は「よしもとばなな」。「よしもと」は「吉本」って漢字じゃなかったっけ?と思って、Amazonで見てみたら、全部ひらがなになっていた。へええ、そうだったのか。

で、こんなウィスキーのおまけの本で判断するのも何なんだけど、はっきり言ってくだらなかった。世界の「よしもとばなな」のはずなのに、こんなもんだったのかと。そういう私は、「よしもとばなな」初体験なのであった。

これまでに「よしもとばなな」の本について聞いていた感想は、「軽くてすぐに読める」といった類のもの。でも今回のやつは、結構しつこかった。このおまけシリーズは、どれも128ページと決められているらしく、そのページ数を埋めるために、同じことを何度も言っている感じがして、短編とはいえ、うんざりしてしまった。

この中で、いいお酒の飲み方みたいなことを書いているのだが、私自身、そんなことは人それぞれだろうと思うし、作中の男たちが皆、女性はカクテルを飲むものだというような偏見に満ちているのが気にいらない。あんな甘ったるい酒なんか飲めるか!っていうような女性だってたくさんいるんだから。

主人公は、チェイサー片手にウィスキーをストレートで飲み、それを男たちが、「すごい飲み方だな」と言って、中にはそれが原因で別れたなんて男も登場する。ストレートにはチェイサーがつきものだし、ストレートで飲むのが特別変わっているとも思わないが、それを読んで、「嘘!こんなカマトトな世界がまだあったんだ!」という感覚に囚われた。

以前、学生が自分の書いた小説を読んでくださいと言って送ってきたことがあったのだが、その中で主人公がサントリー・オールドを飲んでいた。「なぜオールドなの?」(今どきオールドなど置いている店のほうが少ない)と聞いたら、他に知らないからだとの答え。商品名を出すからには、多少のリサーチはするべきだと思う。

「よしもとばなな」のこの作品には、「いいお酒」と称して、高いウィスキーがよく出てくる(この本はサントリーのおまけだから、当然ながら商品名は出していないが)。「いいお酒」を静かに飲むのがいい飲み方だと。だったら、角瓶なんかのおまけにつけちゃ興ざめでしょう。ちなみに、角瓶は安くてもおいしいウィスキーだ。高ければいいってものでもない。

お酒につけるおまけに、お酒のことをあまり知らない人が、お酒をテーマにして書くというのは、かなり勇気があるなとは思うけど、やはりこれは失敗だったと思う。もちろんメインのテーマは、お酒の飲み方なんていうことではないのだが、残念ながら、これはお酒のおまけということで、どうしたってそういうことに意識が行く。これがお酒のおまけでなければ、読み手の感じ方もまた違ったのだろうとも思う。

ちなみにこのおまけシリーズは、あとでまとめてアンソロジーとして単行本にするらしい。だから今、おまけごときで判断するのは何だなとは言っても、あとでしっかり本になるわけだから、文学作品として、のちのち批評される運命は避けられない。ていうか、このシリーズは、皆本気で書いていないみたいで、どうでもいいやって感じではある。たかが「よしもとばなな」のおまけ本で、ここまで引っ張った自分を褒めてやりたいくらいだ。(^^;


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『アーティチョーク』/よしもとばなな
新潮社ハーフブック

※ウィスキーのおまけ
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【 2004/12/09/23/44/37 (Thu) 】 読書と日常 | TB(0) | CM(0)
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