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日刊知的ぐうたら生活

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『トリツカレ男』

また、いしいしんじの本を読んだ。これもいい話だ。まかり間違えばストーカーになってしまいそうな「トリツカレ」度なのだが、ここは純粋に「いい話」だと思って読んだほうがいい。

いしいしんじは、なぜいいのか。たぶん、話に寓意性がないからだろうと思う。「これはいいお話なんですよ。だから感動しなきゃダメなんですよ」という押し付けがましいところが一切ない。彼の作品は、児童向けなのか大人向けなのか判断に困るのだが、大人が読んでも面白い話は、児童書としても優れた作品だと思う。

先日読んだ 『Missing May』 も、いい話だった。シンシア・ライラントは、これまでにも3冊ほど読んでいるが、どれもいい話だ。シャロン・クリーチなどと似たようなことを書いていると思うのだが、読後感は全く違って、すがすがしい。これもまた「いい話なんだから感動せよ!」という押し付けがましさがないせいだと思う。それと、想像力の豊かさが違う。

いしいしんじの話は、はっきり言って「ほら話」である。だから私はファンタジーの部類に入れているのだが、これもまた判断に困るところである。『指輪物語』のような架空の別世界の話でもないし、「ハリポタ」のように魔法を使うわけでもない。ありきたりの日常の中に、変な出来事がさりげなく起こるといった具合。話の舞台も、世界のどこということでもないんだろう。それが実は、いしいしんじのほら話を成功させている要因ではないかと思う。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『トリツカレ男』/いしい しんじ (著)
単行本: 167 p ; サイズ(cm): 20
出版社: ビリケン出版 ; ISBN: 4939029166 ; (2001/10)
内容(「MARC」データベースより)
いろんなものに、どうしようもなく、とりつかれてしまう男、ジュゼッペが無口な少女に恋をした。哀しくまぶしい、ブレーキなしのラブストーリー。
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【 2005/09/08/23/24/26 (Thu) 】 読書と日常 | TB(0) | CM(0)
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