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日刊知的ぐうたら生活

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ナイトワールド(上)

昨年末から、F.P.ウィルスンの本を好んで読んでいるが、今読んでいるのは、<ナイトワールド・サイクル>シリーズの最後のもの。これまで<始末屋ジャック>シリーズと併せて何冊も読んできたけれど、これが一番面白い。

今までどうしても評価が★3つ(限りなく4つに近いのだが)止まりだったのだが、これは文句なしに5つつけてもいい。ただし、これだけ読んでも面白いのかというと、そうではなくて、やはり最初から読まないと面白さがわいてこないという代物。

私は途中の『触手(タッチ)』を入手できなくて、それだけが未読なのだが、それ以外のものを全部読んでいるからこそ、最終的に全部のピースが合わさって、面白くなっているんだろうなと思う。ここには、始末屋ジャックも登場する。ここでクロスして、以降は<始末屋ジャック>+<ナイトワールド・サイクル>が合わさった形になっていくらしい。

この中で、ニューヨークのセントラルパークに大きな深い穴が開き(悪の化身ラサロムの仕業)、そこから毎夜化け物が飛び出し、生きているものを殺戮しまくるというところがある。昼間のうちは化け物が姿を現せないので、人間が街をうろつくわけだが、市内のあちこちで略奪が起こる。

こういう場面は、実際に起こったこととしてまだ記憶に新しい。ニューオーリンズのハリケーン被害の時の、あの略奪騒ぎだ。あの時、あれは黒人だからだという声もあったが、私はそうは思わなかった。明日をも知れぬ命の危機にさらされた時、人間にモラルなどなくなってしまうのだと思う。白人だからとか、黒人だからということは、全く関係のないことだろう。皆が正気を失ってしまうのだと思う。

そんな中で、わずかながらの人々が、正義とかそんなことも念頭になく、ただ忠実に自分の職務を遂行しようとする人たちがいる。消防士だったり、警官だったり、市民だったり、それはさまざまだが、そういう姿に、ふと胸を打たれる。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『ナイトワールド(上)』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 広瀬 順弘 (翻訳)
文庫: 407 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594013708 ; 上 巻 (1994/03)
内容(「BOOK」データベースより)
1941年、ルーマニア奥地の城塞で、光の剣の使い手グレーケンによって滅ぼされた「永劫なる魔性」ラサロム。しかしラサロムは驚くべき復活を遂げ、いまふたたび世界を恐怖と混乱のどん底へと叩きこもうとしていた。宿敵の復活を知ったグレーケンは、かつてラサロムと闘った〈始末屋〉ジャック、ライアン神父、バルマー医師らと共に、ラサロムの野望を阻止すべく立ち上がった。傑作『ザ・キープ』のグレーケンとラサロムの最後の対決を描き、伝奇ホラー六部作〈ナイトワールド・サイクル〉の掉尾を飾る超大作。
※画像は原書 『Nightworld』
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【 2006/02/17/23/59/18 (Fri) 】 読書と日常 | TB(0) | CM(0)
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